haranonaka


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【2008.07.31 Thursday 】 author : スポンサードリンク | - | - | - |
欲望の正体
同じフロアで働いている方と先程廊下ですれ違ったすぐ後から、手や足の先から痺れるようになり、胸が苦しく、足許がさだまらぬような覚束無い心持に陥って、それはまるで

まるであの人に恋をしてしまったみたいじゃないか!



決して嫌いではない方だけれども。でも急にどうしてだろう。こんな風に心騒ぐことはもう何年も無かったし、彼の姿なんて見慣れているのに、どうしてしまったんだろう、あたくしの心があたくしの自由にならないなんて。この年でこんなに青臭い状態で、本当に本当に本当にどうしたら良いのだろう、と狼狽して席に戻ると、机の上に誰かのお土産のお菓子が一つ。



口の中に甘味が広がった瞬間、胃の奥の方からか細く、長い触手が駆け上がってきて、喉の辺りで幾許もない糖分を奪い合っているかのような身体感覚を覚え、あたくしはしみじみと己の空腹を思い知らされたのでありました。そうやってささやかな、然し罪深い(空腹時の甘いお菓子なんて太れと叫んでいるようなものです)甘露がすっかり飲み込まれてしまうと、先程の激しい昂ぶりはもうすっかり煙と掻き消えてしまっており、件の人物の横顔を眺めてもこそとも心は動きませんでした。




空腹と恋心を取り違えるなんて、あたくしの恋愛の触覚はもうすっかり退化してしまっているのに違いありません。これが心の老いと言うことか。
【2006.04.13 Thursday 19:53】 author : 発条 | 日常 | comments(0) | trackbacks(0) |
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